5/6(日)昼夜、モーニング娘。コンサートツアー2007春〜SEXY8ビート〜@SSA

いっしょに変顔

いい卒業セレモニーでした。メンバーひとりひとりからお別れの挨拶をする場面、語るメンバーも聞く卒業生も、そしてそれを見守る観衆も涙なしではいられないところです。今回も多くのメンバーが涙ながらに懸命に言葉を繋げていました。
ところが吉澤さんはそんなメンバーの言葉に楽しそうに耳を傾け、ツッコミどころにはツッコんで、場内を笑いの渦に巻き込むのです。
たとえば小春ちゃんが「吉澤さん、卒業おめでとうございます」の一言だけで涙で言葉が詰まりそうになると、頑張って言葉を続けろと促すように「おい、ミラクル?!」と声をかけて場内の笑いと歓声を誘いました。
「吉澤さんにはいっぱい怒られたけど、それは全部自分のプラスになって、もし吉澤さんが怒ってくれなかったら、今の小春はなかったと思います」
「ほぉ〜んとに思ってんのぉ〜?」
こうなれば観客も遠慮なく大爆笑できるというものです。
過去の卒業セレモニーでも、吉澤さんは常に涙を見せることなく笑顔で卒業生を送り出してきました。そんな自分のスタイルを、自分が卒業する場面になっても貫き通し、メンバーにも観客にも笑顔で見送ってほしかったのでしょう。
そしてメンバーのコメントに対するツッコミは笑いを誘うだけでなく、吉澤さんなりのメンバーへの優しさやメッセージも感じ取れるものでした。たとえば上に挙げた「ほぉ〜んとに思ってんのぉ〜?」には、「今の小春はなかったなんてエラソーなこと言うのはまだ早いよ!あんたはもっともっと成長してかなきゃいけないんだから、あたしがいなくなっても頑張るんだよ!」と言っているように思えました。
メンバーが一旦退場しての吉澤さんひとりの挨拶も見事でした。かしこまった言葉の間に、ぶっちゃけ口調の素の言葉をはさみ、それがまたかしこまった言葉に力を与え、全体として実にいきいきとした吉澤さんらしい挨拶でした。
かつて石川さんは、手紙を読み上げてみたり、キショいピンクの衣装を着てみたりして自分の卒コンを個性的に演出しましたが、吉澤さんは自分の言葉の力のみでセレモニーを支配して自分の色を出しました。
とてもカッコいい卒コンでした。