8/25(金)昼、リボンの騎士

小島久政

席は2列。ステージに近すぎるほどです。最前席は足を放り出せばステージ上に踵を置いてふんぞり返ることができそうです。そして位置は初めての右サイド。ステージが半円状なのでステージ中央での歌や芝居は真横から見るような感じです。そんな2列右サイドならではの体験を列記します。


・王が王妃に「あなたは今日一日穏やかに過ごすがいい」と言って庭園を後にするシーン。王が王妃を慰めるように言葉をかけながら寄り添って舞台の隅に歩いて行きます。しかし王妃は納得が行かないのか王から離れ1人足早に舞台袖に消えます。王は困惑の表情を浮かべます。左サイドの席からは全く見えないであろう場所ですが、それでも見えている観客がいる限り、ステージから完全に消えるまでは細かな芝居も疎かにしないのですね。
・淑女の皆さんの、台本にはなくマイクにもはっきり乗らないヒソヒソ話、歓声、嬌声がよく聞こえました。何しろ目の前で話しているようなものですから。
・剣の試合でのショッカーの皆さんのアクロバット演技。宙に浮かんだショッカーが自分のところに飛んでくるのではないかとハラハラします。
・王の死。王の左頬に塗られた血糊がはっきり見えました。
・そして安倍フランツが近衛兵に取り押さえられるのは、僕の目線の高さで約1.5m先の真正面。近さゆえの迫力を最も感じるシーンでした。
・牢に人が入ってくるシーン。亜麻色の髪の乙女がフランツを助けに来るシーンと、囚われの身となったサファイヤと王妃が牢に入るシーン、どちらもセット裏の階段を下りてくるところから演技が始まっています。亜麻色の髪の乙女愛する人身を案じながら急ぐように、サファイヤは不安げな王妃を導くように王妃と手を取り合って階段を下りてきます。右サイドでなければ見えない、いわば右サイド特典映像でした。
・トルテュ、ヌーヴォーの登場シーン、回転軌道を描いて自分のほうに向かってくるようで、思わずよけたくなるような迫力でした。
・へケートがサファイヤから女の魂を抜くシーン。ナイフでグサリとやったあと、左手を腰に回し衣装の中から魂を取り出すさまがはっきり見えました。本来観客に見えてはいけない部分なのでしょうが、見えたところで舞台の感動に水を差すことはありません。
・愛ちゃんが涙を流して演技をしているらしいことを2ちゃんのレポなどで知りましたが、残念ながらはっきりと確認することはできませんでした。2列ながら横からでは距離と角度があるからでしょうか。
・箙さんがエピローグの歌を歌い終え、花道に向かいながら「魂たちよ、今度は何になりたい?」と言うシーン、僕の周りのほとんどの観客はまだ照明の灯らないステージ中央の暗闇でスタンバイを始めたモーニングのメンバーに視線を移していました。なぜみんな箙さんの姿を最後まで見届けないのか不思議です。僕は箙さんが「フィナーレの始まりだ!」のセリフてスポットライトが消えるまで箙さんをしっかり見ました。見とれていました。
・フィナーレ。亀井さんの足は太くありません!他のみんなが細いのです。細すぎるのです。しかし噂のお腹まわりは・・・
・3曲目で吉澤さんが真正面に立ちました。細い、細すぎます。研ナオコのようでした。心配です。
・フィナーレやエンディングのパレードはガッつきタイムです。不覚にもなーさんを持ってくるのを忘れましたが、代わりにピンナップポスターが活躍です。ただ、2列目はあまりにも近過ぎて灯台下暗し状態で、亀井さんからは思うような反応が得られませんでした。その代わり小春ちゃんとはコミュニケーションばっちりです。絶対ハズシようのないダンクシュートのようなレスが返って来ました(照)。


今回は僕の6公演目の観覧でした。劇自体の感動は、これまで観てきた5公演で味わい尽くしたつもりです。ゲストなし、3人のフランツ、辻ピエールとひととおりのパターンを観ました。観るたびに、それまで見落としていた細かな部分の演技など新たな発見がありました。自分では気付かなかった部分を他の人の話やブログから知って、次の観覧で確認することもしばしばありました。たとえば今回遅ればせながら初めてさゆえりの浣腸シーンを観ました(笑)。
そしてこの6公演目が、僕にとっての最終公演となる予定でした。しかし席があまりにも前過ぎたため、推しメンにガッついて終わるのは目に見えていました。実際その通りになりました。ミュージカル最後の思い出が、小春ちゃんからのレスと亀井さんのお腹では、あまりにも残念過ぎます(笑)。そんな事態を見越して、数日前にこの日の夜公演のチケットを入手しました。次の日記で、その夜公演のことを書きます。


最後にもうひとつ。この昼公演では、一番最後の吉澤さんの挨拶のときにサプライズ。ギターの小島久政氏がお誕生日とのことで、みんなでハッピーバースデイを歌ってお祝いしました。
小島さん、お誕生日おめでとうございます。そして出演者とともにこの素晴らしいミュージカルを作り上げてくれて本当にどうもありがとうございます。最終公演まで頑張ってください!