8/12(土)夜、リボンの騎士

サファイヤ

観覧予定はなかったのですが、会場に行ってみました。行ったら行ったで観たくなります。ところが当日券のA席は売り切れ。予算の都合でS席は厳しかったので諦めかけていたところ、ヲタもだちがチケ探しに奔走してくれました。そのおかげで開演間際に無事チケットを入手することができました。座席は34列左サイド。
1週間前に見た公演と比較すると、愛ちゃんの演技が非常に素晴らしく感じました。女の子のサファイヤ、女の子なのに男として、王子として振るまうサファイヤ、女の魂を抜かれ男になったサファイヤ、王妃候補にスカウトされるため女装した「おかまサファイヤ」(ここはよりコミカルに演じられていました)、全てにメリハリが効いていました。喜び、悲しみ、怒りといった感情表現もより豊かになっているように思いました。
前回のフランツは石川さん、今回はなっちです。なっちは石川さんに比べて演技は経験豊富だし歌唱力も心配ありません。実際見事に大役を果たしていたと思いますが、石川さんの方が気迫で勝っていたかもしれません。
ところで自分は前回の観覧で、睡眠不足に加え公演前のアルコール摂取がたたり観覧中に睡魔に襲われることがありました。今回はそんな失態を犯さぬよう万全の体勢で全シーン全セリフに意識を集中させることができました。その結果、「このセリフが後であのシーンのあのセリフにつながってくるのだな」といった物語の伏線のようなものが実に明確に見えてきました。そしてほぼ全編、泣けて泣けて仕方がなかったです。
たとえばサファイヤが女の子として過ごす最後のひとときを庭園で王妃と過ごすシーン、サファイヤは女の子としてとても愛らしく、一見とてものどかで心暖まるシーンなのですが、その後サファイヤに降りかかる運命を思うと心中穏やかではいられません。さらに王妃が花言葉を通じて生きる力、思いやり、強さ、やさしさを説いて行きます。そのときの王妃の心境に思いを馳せると涙が頬を伝うのを止めることができませんでした。