亀井絵里写真集「17才」

亀井絵里

困った写真集です。まず第一に、太ももが太すぎます。いや正確に言うと、太い太ももが余計に太く見えるように撮影されたカットが目立ちます。たとえば黄色のボタンダウンに紺のチェックのスカートをはいて赤い柱につかまっている写真、太ももが横方向から撮られています。太ももは横から見ると筋肉の盛り上がりが強調されて見えます。特にこの写真では大腿二頭筋の盛り上がりが太ももをより太く見せています。個人的には大歓迎なのですが、一般的にはどう受け取られるのか不安です。
次に腕。二の腕の太さが強調されたものは特にありませんでした。しかし先に挙げた衣装でノート類を抱えているカットでは前腕部の筋肉が強調されています。G-SHOCKのようなゴツイ腕時計との相乗効果で、もうほとんど男の腕になっています。個人的には歓迎なのですが、一般的にはどう受け取られるのか不安です。
次は胴体。ウエストと言うよりも胴と言った方が似合います。立ち姿を正面から撮るならばいいのです。問題は横です。シャワーシーンで1枚真横から撮られたカットがあります。真横から撮られると胴の厚みやお腹の盛り上がりが強調されてしまいます。そしてもう1枚、赤ビキニで四つん這いの姿勢を正面から捉えたカットではわき腹の肉が大変なことになっています。個人的にはやや歓迎なのですが、一般的にはどう受け取られるのか大いに不安です。
そして全体を通して扇情的なカットが多すぎるのが困りものです。黄色と白の縞ビキニの5ページ目、お尻を後ろに突き出したポーズを横から捉えたものですが、顔の部分はフレーム外です。腕と胴体は写っていますがこのカットのメインはお尻と太ももです。素人がこんな写真を撮ったら変態扱いされること間違いありません。紺ビキニで、鴨川シーワールドのイルカがプールから勢いよく飛び出てきた瞬間を捉えたようなカットがあります。肌を覆う水の質感は、安っぽいAVのローションプレイを想起させます。なお同じビキニのカットで、プールサイドに上半身だけ乗せ、背中を反らせて手を前についているものがありますが、これは鴨川シーワールドでプールサイドに上がったアシカのようです。こうなるとカメラマンに悪意があるとしか思えません。個人的にはもはや歓迎できませんし、一般的にはどう受け取られるのかますます不安です。
話を戻しまして扇情的なカット、まだまだあるのですが、僕が最も悩ましく感じてしまうのが、バスルームで窓から外を見る姿を背後から捉えたカットです。もし僕がその場にいたら、後ろから抱きつきたくなる衝動に駆られて大変です。カメラマンもその効果を狙っていたに違いありません。
全く、困った写真集です。
つづく。