8/14(月)リボンの騎士

席は13列のセンターブロック。これまで全てセンターより左側の席だったので、初めて舞台上2階左サイドのオーケストラピットの中の人が見えました。ギターの人がマーティー・フリードマンではないかという説があり気になっていたのですが、僕にはみうらじゅんに見えました(笑)。同じ公演を観覧したさいばらさんには池田貴族に見えたそうです(笑)。実際は松浦さんの「風信子」のアレンジを担当された小島久政氏とのこと。
今回はこれまで観た中で最もステージに近く、遠くの席ではよく見えなかった部分でいろいろ発見がありました。たとえば剣の試合でフランツの剣が弾き飛ばされ王の玉座に刺さるところ。剣は椅子に刺さったのになぜ王様がケガをするのか?肩にでも掠ったのかと思っていましたが、どうやら頬を掠ったのですね。王様の左頬に血の跡があるのが初めて見えました。
話が劇の冒頭に戻りますが「Mystery of Life」でいきなり「ねえ、教えて」と吉澤さんに指を指されてしまいました。これを運命と悟り、この日は吉澤さんをじっくり鑑賞しました。今まで見落としていた吉澤さんの演技や表情をいろいろと発見することができました。たとえばリュー、リジィエ、ナイロン、息子といっしょにスカウトの曲を歌うところ、最初は勝手に話を進めおって困った奴らだという風に困惑ぎみに傍観しつつ、手を取られても一緒に踊らず、ところが最終的には楽しくなってきて笑顔で踊ってポーズを決めます。劇全体の中では特に重要な場面ではありませんが、今までは息子やリュー・リジィエに必死で見えていなかった部分でした。
圧巻は「葬送」のシーンです。集まった人々がサファイヤの死を悼んで歌います。そんな中でひとりその場にいたたまれず、一旦は歌う人々を背にしつつ、改心したへケートの歌に心動かされたのか振り返り、階段を下りて息子の傍に寄るも手で払われてさらなる苦悩に身を焦がします。この場面、今まではどうしてもサファイヤや王妃、フランツのみに目を向けてしまい、大臣の挙動もなんとなく見えていたのだけれど、今回大臣に注目したことによって、この場面がより深く味わえるようになりました。またサファイヤがフランツの剣に飛び込んで、自分が亜麻色の髪の乙女だったことを告白する場面からのヘケートの演技も要注目です。
なお、松浦さん演じるフランツは、前日より「あやや控えめ」な、進化したアヤンツになっていました。