11/22(土)昼夜、劇団ゲキハロ第5回公演「Berryz工房 VS Berryz工房」@東京芸術劇場

仙石みなみ

仙石みなみちゃん演じるロボット「T-1059号」が「せんごくちゃん」として「BerryS工房」に加入します。桃子のことを姉と慕い、みんなでワールドツアーを成功させるためにダンスの練習に励みます。しかし、せんごくちゃんの身体はステージでの激しいダンスに耐えられるように作られてはいません。メンバーはせんごくちゃんの身体を気遣いワールドツアー出演を断念するよう説得しますが、せんごくちゃんはこれを聞き入れないばかりか、メンバーを裏切ってまでワールドツアーに出演しようとします。


ロボットは本来、人間の命令を忠実に実行するだけの存在。ところが自分の意思を持ち人間を裏切るせんごくちゃんは、もはやロボットではありません。人間になろうとしているのです。ところが神様はそれを許しません。せんごくちゃんはステージで倒れます。駆けつけた桃子の腕の中で、せんごくちゃんは桃子に裏切ったことを謝って、息を引き取ります。過ちを犯すのが人間ならば、それを悔い改めようとするのも人間。この瞬間にせんごくちゃんの魂は完全に人間の魂となりました。


せんごくちゃんの魂は神に召されましたが、最後に桃子に謝って改心したことに対して神はご褒美をくれました。せんごくちゃんの魂の復活です。再びBerryS工房の8人目のメンバーとしてステージに立って歌うことができたのです。もう激しく踊っても壊れることはありません。やがて穏やかに満ち足りた微笑みのせんごくちゃん、メンバーに手を振り、メンバーに見送られ、天に帰って行きました。


以上、僕の独断と偏見によるあらすじです。上ではいっさい触れていませんが、巧みに構成されたコミカルな場面も盛りだくさんで大いに楽しめました。みなみちゃんの演技は、ロボットの話し方(カタコトの日本語、あるいは幼児の話し方のような)がかわいくて切なくて、息を引き取る場面は涙が出そうでした。みなみちゃんはベリーズの皆さんを差し置いてほとんど主役のような扱いでしたが、ベリヲタの皆さんにも概ね好評だったようで嬉しいです。あと脚本・演出に加え出演もしている楠本柊生元帥の客イジリが素晴らしくて、元帥ヲタになってもいいと思いました(笑)。
なお実際の配役として「神様」は出て来ませんし、台本には「魂」というフレーズも出て来ません。僕が勝手にモーニングのミュージカル「リボンの騎士」とイメージを重ね合わせました。ついでにこんなエンディングも妄想してしまいました。


  せんごくちゃんが次に人間として生まれかわるとき、神様はせんごくちゃんに尋ねます。
  「生まれ変わったら、何になりたい?男の子か?女の子か?」
  「女の子!アイドル!グループ!」
  「そのグループの名前は?」
  「BerryS工房!」